ためらいがちな真珠あるいは虹の橋のタラ

文珍ちゃん

私が落語家・・というのを意識したのは、高校生の頃。
「ヤングおーおー」という人気TV番組があり(日清のカップラーメンがスポンサー)、
その番組の中で「ザ・パンダ」という落語家ユニット、
メンバーは月亭八方・桂きん枝・桂文珍・林家小染などがいたと思う。
といっても、彼らの落語はほとんど聴いたことがなかったけれど・・・

その「ザ・パンダ」の一人、桂文珍の独演会に吹田のメイシアターまで行ってきた。
前座が弟子の楽珍、間に三味線を弾きながらおしゃべりする女性をはさんで、
文珍の落語を3つ聴いてきた。

あの頃20代の若手落語家だった文珍さんも、いまや60歳を過ぎた初老の名落語家。
関西大学の非常勤講師をつとめたり、ニュース番組の司会をしたりと・・
「知的」な匂いのする落語家さん。

お囃子と共にフラフラと出てきて、小さな声で(枕噺?)つぶやき始めるのだが、
観客は聞き取りにくいので必死で聴く。
必死で聞いて、クスクス笑いがだんだん爆笑になってきたころ、
会場の雰囲気が温まった頃におもむろに羽織を脱いで本噺にはいっていく・・という、
これって笑いのウォーミングアップとでもいうのでしょうか~?

3つの話のうち最後の・・題名を忘れてしまったけれど、
ちょっと、とぼけた人が町中で黒山の人だかりを見つけ、
のぞいてみると人が倒れている、「どないしたんでっか?」「行き倒れですわ」
「生きてますの?」「いやもう死んでます」「そんなら死に倒れですがな」
・・と一事が万事こんな調子で、最後には、この行き倒れの顔を見て自分の友人だとわかり、
本人に遺体を引き取らせます~と訳のわからないことを言い始め、
本当に死んだ本人を連れてきて遺体を引き取らせるのだが、
その本人が最後に、「ここで死んでいるのが私なら、、引き取りにきた私は一体誰?」
という不思議な結末になるお話。
登場人物だけでなく客席まで不思議ワールドに巻き込んでしまう面白い話だった。


2時間半の間、私の後ろにいたおばあちゃん二人が笑うこと笑うこと。
時々、呼吸困難になるのでは~と思うほど、身をよじって笑ってたけれど、
笑うって身体にいいそう。笑うことによって免疫力がたかまるそうで、
どちらかというと、うしろのお婆ちゃん達、「今日は笑ってやるぞ~」という
意気込みが感じられる笑いを繰り返していた。(見習いたいと思います。)
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by anuenue_tara | 2010-02-09 22:33 | IMPRESSION☆感動
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